2025年8月18日月曜日

大洗ツーリング(後編)~ペンちゃん風雨に負けず~

 みなさま、お疲れ様です。


麗しのお盆休みも過ぎ去り、狂気じみた夏の暑さだけが取り残されましたね。

ウチは1日単位で原則自由に夏休みを設定できるのでお盆の間もいつも通りお仕事でしたが、もしや世間的には先々週の土曜日から昨日にかけての9連休とかだったんでしょうか?


長期休暇が終わり、これから何を心の支えにして残りの酷暑を乗り切ればよいのか途方に暮れている方々へ。


こちとら来月にも5連休と4連休がありまーす✌

いえーい✌✌



さてと、無事社会を敵に回したところで、今回の記事は8月8日に敢行してきた大洗ツーリング紀行文の後半戦となります。

前回はめんたいパークについて熱く語りましたが、今回は大洗水族館with神磯鳥居&マリンタワーといった具合の内容です。


めんたいパークを後にして海沿いをバイクで走ること約10分、荘厳な磯前神社や鄙びた旅館街を通り抜ければ、あっという間にアクアワールド茨城県大洗水族館に到着です。

銚子の時も同じでしたが、大洗もまた有名スポットが密集しており観光しやすくてGoodです。


水族館は昔から無条件でテンションが上がる施設です。

今回もじゃらんでチケットを事前予約するという万端の戦闘態勢で乗り込みました。


結論、素晴らしい水族館だったのですが、残念ながら筆者に長文レビューのセンスがないので、グダらない程度に端折って簡潔に書いていこうと思います。


まず大洗水族館といえばサメがシンボルであり、約60種類の飼育数は日本一を誇るとのことで、館内のあちらこちらの水槽にはトラフザメやシュモクザメ、ネコザメなどなどの有名どころからマイナーまで多種多様なサメが遊泳しています。

なかには生まれたての赤ちゃんシマザメの展示もあり、やや大きめのトカゲくらいのサイズのキュートなルックスを目前にして、思わずそのままお持ち帰りしてしまいそうに…


そして、大洗水族館ではサメの飼育に留まらず、生態研究や繁殖といった学術活動にも熱心に取り組んでいるようであり、絶滅危惧種指定された胎生のサメであるシロワニの繁殖に日本で初めて(世界では5番目に)成功した水族館でもあるそうです。


【プチ雑学】

サメ?ワニ??と混乱されている人もいるかもしれません。

中国地方の山間部などの一部地域では古典的にサメのことをワニと呼称していたらしく、因幡の白兎の伝説でイナバが背中を飛び移ったとされる「ワニ」も実際にはサメのことであるとの説が非常に有力です。

ちなみに、広島県の一部ではワニの刺身という呼び名でサメのお刺身を食する慣習があります。



同館の看板役者なだけあって、大洗水族館のサメへの力の入れ具合は凄まじいものがありました。

サメだけでもお釣りがくるんじゃないかというレベルです。


だがしかし、水族館のオリジナルポスターにて「サメがすごい。けどサメだけじゃない。」と豪語するだけあって、ここではサメ以外の展示も大層充実していました。


自分がとりわけ印象に残ったのは以下の二つです。


一つ目は「IWASHI LIFE」と銘打った、約20,000匹のマイワシの群れが水槽の中で妖艶にライトアップされながらダイナミックに動き回り、まるで巨大な一体の怪物のように様々に形態を変化させていく姿を見守るというミニショーです。

恐らくイワシたちは人間から調教されてパフォーマンスしているのではなく、ただ自然のままに本能のままに行動しているだけだと思います。

そこにほんの少しライティングなどの演出を加えるだけで圧倒的な迫力をもった光景が生まれるわけですから、生物本来の躍動感や力強さに感心してしまいます。


二つ目は「くらげ365」というタイトルの、壁一面に張られた水槽内にいる夥しい数のミズクラゲを壮麗なBGMに合わせてライトアップしていくという展示イベントです。

こちらは非常に面白かったのが、音と光の織りなす四季をイメージした演出が時間経過によって順番に切り替わっていき、その都度に水槽や周囲の壁面にプロジェクションマッピング的に桜や紅葉といったそれぞれの季節の象徴が投影され、それと同時に桜ならば桃色、紅葉ならば橙色という風にそれらのイメージカラーでクラゲたちをライトアップすることによって、まるで水槽内を漂うクラゲたちが華麗に宙を舞う桜の花びらや紅葉と同化しているかのような優美で神秘的な光景を描き出していたのです。

クラゲを綺麗にライトアップするという手法自体は比較的ありふれていると思いますが、ここまで明確な創作的意図をもって、映像技術を駆使しながら演出を練り上げているパターンは初めて経験しました。

その斬新かつ洗練された試みには思わず足を止めて見入ってしまい、まだまだ序盤であるにもかかわらずおよそ10分かけて春夏秋冬すべての演出をじっくりと観賞してしまったほどでした。



その他、熱帯魚やマンボウ(珍しく多頭飼いです)、甲殻類などなど定番の魚たちもバリエーション豊富に展示されており、全部で8つのゾーンで構成された館内は、最後まで興味を飽きさせることなく自分を楽しませてくれました。

順路の中間地点くらいにはサメやその他水棲生物の骨格標本が多種展示されているスペースもあり、館内散策の小休止がてら博物館気分を味わえる作りとなっていた点も高評価です。


また、自分は利用しませんでしたが、同じエリアにはお洒落なカフェもあり、ガラス越しに広がる大海原を眺めながらまったりと休憩しているお客さんが多数いらっしゃいました。

お客さんがそろそろ疲れてくるであろうタイミングで気分転換のためのエリアに到着できるように、館内設計が絶妙に計算されています。


水族館の目玉であるイルカショーは、地方の水族館にしては珍しく、完全屋内型のシアタールームで上演される構造になっていました。

ショー開演の2分前に入場したら客席はほぼ満員で、問答無用で前列の座席に送り込まれることに。

その後、イルカさんに容赦なくびしょ濡れにされたのは言うまでもありません。



びしょ濡れといえば、館内を回っている最中に大洗では土砂降りの大雨が降っていた時間帯がありました。

バケツをひっくり返したような一挙集中の豪雨ぶりは、まさに真夏のスコールです。

ふと窓から外を眺めると、屋外のテラス形式になっている水槽で飼育されているペンギンたちが大雨に打たれながら負けじと佇んでいる様子が見えました。


よく考えると南極では雪は降っても雨は降らないと思うので、ペンギン視点からすれば「親方!空から水が!」といった感じで本能的に理解が追い付かない状況なのかもしれません。

しかし水中に逃げ込むでもなく、勇ましく仁王立ちして一心不乱に全身で雨水を受け止めるその雄姿は、まさに南極の王者に相応しい貫禄でした。


まあ、冷てぇ~気持ちぃぃ~ってなってただけの可能性もありますけど。



冒頭にて端折るぜよとハードルを下げていた割には思いのほか長文になってしまいました。

とりあえず、以上が大洗水族館のレビューです。


好立地を生かしたスケールの大きさに加えて、水族館としての明確な特色が出ている点が魅力だと思います。

都心からのアクセスも悪くはないので、水族館好きの方はぜひ。



疲れてきたので残りはちょこっとだけ書きます。


水族館に別れを告げた後、バイクで坂を2~3分下った先に、海に浮かぶ鳥居で有名な磯前神社の「神磯の鳥居」がありました。

実物は想像以上にこじんまりとしていて、空が明るく海も穏やかだったので若干のシュールさがありました。

日の出・日の入りなど時間帯を選べば本来の神々しい光景を拝めるのだと思います。


続いて、大洗マリンタワーなる全面ガラス張りの塔にも登ってきました。

最上階が展望室となっているのですが、地上高60mほどなので天空から大洗を見下ろすというレベルではありません。

それでも大洗の街を一望することが可能でした。


ちなみに2階にガルパン喫茶が入っており、なんなら世の中的にはこれがメインディッシュのようですが、自分が到着した頃には営業時間が終了しておりました。

大洗がガルパン(戦車でバトるアニメ)に支配された街というのは耳にしていたものの、自分の廻り方が悪かったのか今回あまりそういったフィーリングは得られなかったです。

随所にそれっぽいキャラクターのパネルなどが設置されてはいますけど、ただ置かれているだけという印象で、積極的に推していこうという意欲までは感じられませんでした(銚子タワーのアマガミは結構熱意があった)。


まあ自分が作品をほとんど知らないせいで、作品ファン的には大きな意味のある数々の要素を単に見落としてしまっているだけかもしれないです。そうだそうに違いない。



再び地上に舞い戻り、日も傾きつつある頃合いで、本日の旅程は終了です。

もともと水族館メインでプランを組んでいた割には、ついでに立ち寄っただけのめんたいパークが想像以上に面白い施設であったことなども含めて、最初から最後まで充実した一日でした。

もし次回来ることがあれば、今度は地元の海鮮料理に舌鼓を打ってみたいのと、さすがに今回は薄すぎたガルパン成分をもうちょい探索してみたいですね。



記事を前後編に分けるという初の試みでしたが、各記事の分量を考えると大正解でした。

今後も一回の出来事について複数のトピックが並立している場合にはこのスタイルを採用していきたいと思います。


それでは、また次の記事で。




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夏の終わり