揚げパンはいいぞ

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

私はといえば、先週から始まった国選事件のアレで、接見の為に連日夜の都内をバイクでかっ飛ばしています。

刑事は民事事件と比べて、接見に書類作成に示談交渉に東奔西走しなければならず、とにかくスピード命（特に被疑者段階）であり一山超えるまでは心も体も休まらないタイプのお仕事ですが、私みたいなモーターサイクル弁護マンにとっては都内ツーリングの良い口実にもなるので、移動の多さがかえってデスクワークの息抜きにもなってます。

国選報酬が安すぎることなど多方面から批判があり、それについては偉い人たちの間で議論を重ねるべき問題だと思う一方で、我々としてはとりあえず現状のシステムでやらざるを得ない以上は、お金以外のやりがいを無理矢理にでも見出さなきゃいけないというのが私見です。

バイク人口の減少、3ない運動を起点として日本社会に根付いたバイクへの悪印象といった逆風のなか、いちおう世間的にはおハイソ（お敗訴じゃないですよ）な職業だと思われている弁護士の肩書きを有しながら、バイクという「品のない乗り物」と密接な関係を保っていくことは自分にとって一種のアイデンティティでもあります。

それに、刑事事件は特に顕著ですが、それ以外でも外出・出張がそれなりに多いお仕事ではあるので、小回りのきく乗り物であるバイクとの相性は存外悪くありません。

せっかくなので、電車やタクシーでは実現できないフットワークの軽さを強みにしていきたいです。

さて、最後にざっくり本題に入ります。

先週末、3連休の中日に内房をツーリングしてきました。

何度目かわからないアクアラインを疾走し（海ほたるはスルー）、ものの1時間ちょっとで内房に上陸します。

今回のメインディッシュは「道の駅　保田小学校」という一風変わった道の駅です。

2014年に廃校になった小学校を全面改修して、見事に道の駅として蘇らせたという異色の経歴をもった道の駅です。

シンプルな外観は完全に昔ながらの小学校で、校庭を改修したであろう駐車場の中央には校旗掲揚のための銀のポールがあり、他にも下駄箱や一人用の木製机などなど小学校を彩る様々なオブジェクトが至る所に設置されています。

そして、校舎内の教室の一画で営業している人気ナンバーワンの「里山食堂」では、なんと小学生の給食時間を忠実に再現した食事を楽しむことができます。

教室風景そのまんまの店内にはたくさんの木製の机と椅子、アルミ製の食器で一汁二菜の栄養バランスばっちりのメニューを提供しており、（実際のところは自分よりも上の世代にドンピシャだと思いますが）これぞ我が国の小学校給食という再現度です。

とはいえ、「里山食堂」以外にも給食とは対極に位置しているような本格的な洋風料理や中華料理を提供するお店も入っており、様々なグルメを味わえる道の駅でもあります。

お酒が飲める唯一の小学校ではないでしょうか。

お料理もいいですが、筆者のイチ押しは「cafe 金次郎」で注文することが可能な「揚げパンドッグ」なるホットスナックです。

言わずと知れた給食界の王様・きな粉揚げパンにこれでもかというくらいソフトクリームを挟んだ、糖質の暴力としか形容しようのない化け物スイーツです。

これが美味い。マジで美味い。

まず揚げパンが美味い。ソフトクリームも美味い。

なおかつ、アツアツの揚げパンが甘いソフトクリームをほんのりと溶かし、それがパン生地に染み込んで究極のシナジーを生み出します。

ちなみにミルメークコーヒー味が最強です。

※ミルメークをご存じない方はググってください。

「道の駅　保田小学校」には体育館を改修して作った大きなマルシェがあり、千葉県の名産品や保田小学校オリジナル土産などを入手することが出来ます。

他にも、なんと宿泊サービスもおこなっており、小学校に泊まるという小学生でもなかなか経験しないイベントを楽しむこともできます。

あとヤギがかわいい。

道中でアクアライン付近の大渋滞にほぼ確実にハマることになるのが少し大変ですが、それでもなお生涯一度は行ってみる価値のある非常に面白い道の駅です。

ぜひ足を運んでみて、童心に帰ってみてはいかがでしょうか。

それでは、また。