みなさま、お疲れ様です。
先週金曜に前回記事を投稿したばかりですが、もう新記事です。
中二日の登板は自己最短記録かもしれません。
今週半ばから新件の国選事件が始まる可能性が高いため、時間があるうちに今週のノルマを済ませておきたい魂胆です。
昨日、大学時代の先輩からお電話がありました。
当時は可愛がってもらいましたが、卒業後は6年以上も音沙汰の無かった人でしたので、突然の着信に少々驚きました。
ただ、雑談に花を咲かせたいなどといったご用件ではなく、後輩であると同時に弁護士でもある自分に相談したい事があるとのお話でした。
曰く、その先輩のご家族が投資詐欺に遭ってしまい、数百万円単位の被害をこうむったという大変ショッキングなご相談でした。
まだ警察にも行かれていないという状況でしたので、とにかく最速で警察に駆け込み、早期の犯人逮捕に必要な協力を惜しまないことと、並行して被害者救済制度の利用を検討した方がよいと簡潔に助言しました。
この件が今後どのように変転していくかは私にはわかりません。
ただ、投資詐欺が横行しているのは紛れもない事実です。
政府広報によれば令和5~6年の2年間で12,526件もの被害が確認されています。
概ね、SNSなどで「必ず儲かる」などといった甘い言葉を弄して、騙されてしまった被害者に指定口座への入金を要求します。
その後、そのまま音信不通になるパターンも多いですが、発展形としては「プロ向けファンド」を名乗って継続的に被害者に出資を要求し、被害を与え続けるというものも存在します。
投資知識の乏しい被害者に対して、一見もっともらしい図表や理屈を用いて、いかに希少かつ高収益な案件であるかを信じ込ませ、数十万~数億円単位の金銭を吸い取る悪質な手口です。
「プロ向けファンド」は本来、機関投資家向けのファンドであり、SNSで一般人相手に気軽に取引されるような性質の商品ではありません。
しかし、少し前までは取扱業者が「登録」ではなく「届出」で足りた点など、金融商品としての法的規制が緩かったことが災いして、悪質業者が一般人を食い物にする事例が後を絶ちませんでした。
2016年の金商法改正によって一定程度規制が厳しくなったものの、現在も規制を搔い潜っているケースはなお存在します。
自分もX(旧Twitter)で「仮想通貨」と検索することがよくありますが、検索結果をみると、怪しげなインフルエンサーやその取り巻きみたいな人々が、「○○さんの指示通りにエントリーしたら今週だけで+12万円!」といった胡散臭さ満点のツイートしている光景(「○○さん」も何パターンも見かけてます。)で溢れかえっています。
実際に仮想通貨FXでボロ勝ちしている「億り人」もこの世にはいますので、100%有り得ないと断言はしません(要するにそれら全てが詐欺であると断言はしない)が、最終的には運に左右されるツールであるにもかかわらず確実に儲かるかのような印象付けをしている時点で、極めて危険な存在だといえます。
不幸にも被害に遭ってしまった人々に向けて、振り込め詐欺救済法や被害回復給付金支給制度といった公的な救済手段は設けられておりますが、当然に被害全額が問題なく救済されるとは基本的に考えない方がよいです。
むしろ、一度犯人に送金等してしまった被害金についてはもう返ってこないくらいの認識で常日頃から警戒感を高めておくべきだと思います。
NISAが普及し、高市政権下で仮想通貨関連の法改正に向けた動きもみられ、一般層でも投資が身近なものとなっているご時世。
しかし、フリーターから投資で大成功して億万長者、みたいな奇跡のシンデレラストーリーはほとんどフィクションだと思っておきましょう。
甘い話に騙されて、悪い人たちに食い物にされないように用心してください。
今回は真面目な記事でした。次回はふざけます。
ではまた
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