2024年12月26日木曜日

さらば2024

 今年も残すところ1週間を切り、働く人々も慌ただしく残務処理に追われながらも、目前まで迫った年末年始休暇に心躍らせているのではないでしょうか。

今年はカレンダー通りでも9連休をもらえる職場が多いでしょうし、有給なども組み合わせれば更なる大型連休を錬成することが可能なスーパー年末年始です。

今年は祝日が土曜日に吸われるパターンが結構多かった印象なのでトータルではトントンなのでしょうが、年末年始の休暇が長いおかげで遊びと休息の両方を満喫できるので素直に有難いことです。


さて、今年最後の記事になります。明日以降は少しバタバタするので、今日中に忘れないうちにノルマ達成しておきます。


…といっても特に話題もないのですけど、とりあえず当ブログの第1回反省会だけでもしておくことにします。


もともとのキッカケは、現在所属している法律事務所のホームページが自分の入所に合わせて一新されることになり、そこに託けて自分の紹介ページにブログのURLとか貼ってあったらそれっぽくね??という些細な思い付きでした。

「弁護士の個人ブログ」というコンテンツはネットサーフィンしているとたびたび目にすることから、それに関する完成図のイメージは最初からありました。


――なので、なるべくそのイメージから遠ざかったものをやりたいというのが原点となりました。


今回で10回目の投稿になりますが、過去記事を振り返ってみれば清々しいくらいにメシか単車か野球の話しかしてなくて笑えます。立ちゴケの記事とかバイカー系ブログでもあんま見かけねぇよ。


正直なところ、自分の所属しているところはボスと自分しか弁護士のいない弱小法律事務所なので、何かの因果でホームページを訪問してくれる人数じたいがタカが知れています。

そのうえホームページの目立たないところにURLがペタッと貼ってあるだけの、弁護士資格があるだけで四捨五入すればただの一般人である自分なんかがやっているブログに飛んでくれる物好きなお方がどれくらい存在するのかと真面目に考えた時、弁護士ブログによくある法律解説や判例紹介みたいな有益な情報を発信していくスタイルには限界があると感じました。

なので、そういう結局業務の一環じゃんと言いたくなるような社会貢献的なブログ活動については有象無象の正義感のお強い先生方にお任せして、自分は徒然なるままにまったりと、いちおう弁護士であるとある男の日常を綴っていくような芸風でやっていくことにしました。


ただ、お役立ち系と違って何も残らない文章になってしまうので、その分、せめて読み応えのある記事を安定して供給できるようには努めたいと思います。

基本的には自分が読んでいて楽しいかどうかを基準に。


まだ本体となる事務所のホームページが工事中であるため、必然的に当ブログも誰の目にもとまっておらず、結果的には誰も読んでないブログ記事を10件も投稿した男として後世に語り継がれることが確定したわけですが、年明け辺りから状況が少しずつ変化していきそうな見通しです。

別にたくさんの人々に読んでもらいたい訳でもないのですけれど、ふと迷い込んできた誰かをほんのちょっとだけでも楽しませられるブログを目指して適度に頑張るつもりです。


それではみなさん、来年もよろしくお願いいたします。

寒さが厳しそうですので、いっぱい暖かくして素敵な年末年始をお過ごしください。


よいお年を('ω')ノ


2024年12月17日火曜日

外装慣らし

 みなさん、突然ですが「外装慣らし」という言葉をご存知でしょうか。


車にせよバイクにせよ、エンジンとミッションで走る乗り物たちは、走行距離ゼロのピカピカの新車の状態が最も優れている訳ではありません。

少し難しいワードを用いると、エンジンやトランスミッションといった精密機構には「摺動部(しょうどうぶ)」という部品同士が擦れあって機能するための部位が無数に存在します。

そして、新車においては当然ながら摺動部を構成しているパーツも真新しい状態であるため、各パーツの擦れあう面と面とがまだ馴染んでいないことから、いきなり高負荷をかけてしまうと擦れるパーツがいててててと悲鳴を上げて、車体トラブルや不調の元凶になってしまうのです。

そこで、走行を重ねることでパーツ同士が馴染んでくれるまでは、エンジンやミッションにあまり負荷をかけ過ぎずに紳士的な運転を心がけましょう、というのが慣らし運転という概念です。

具体的には、新車の状態から自動車なら1000~3000km程度、バイクなら500~1000km程度を走行するまでは、エンジンの回転数を4~5000回転以内に抑えて運転するように気を付けます。

最近は部品精度の向上によって理論上は慣らし運転が不要な車種も増えているそうですが、慣らし運転という概念自体が無用になったとまではいかないでしょう。


ここまでが前置きです。

それでは、冒頭の「外装慣らし」について説明したいと思います。


まず、バイクと自動車との最大の違いは何でしょうか?

屋根がない? タイヤの数? 女ウケのよさ??


…正解は、バイクはコケる乗り物だということです。


言うまでもなく、バイクは右にも左にも転倒する乗り物です。

自動車であれば四つ足なのでコーナリング時などに遠心力で吹っ飛ばない限りは横転することはないですが、バイクはいついかなるシチュエーションからでもコケることができるという無限の可能性を秘めています。


まだ話が見えてこない人が多いかと思います。ここからが重要です。


バイクは趣味の乗り物ということもあり、オーナーからはお洒落なカスタムで着飾られ、高級なオイルを注がれ、屋根付き・空調完備の寝床を与えられる等々、蝶よ花よと可愛がられるのが当たり前の存在です。

彼女らは、人間様からチヤホヤされることに慣れています。

そんなバイクちゃんたちが恵まれた環境で甘やかされ過ぎたあまりに世の中ナメてしまわないように、生後間もなくの時点で世の中の厳しさを一発叩き込んでやる高尚なイベントこそが


「外装慣らし」です。


具体的には、まだ新品同様で傷ひとつないピカピカの車体をうっかり転倒させて、バイクちゃんの柔肌に消えない傷を刻みつけることにより、渡る世間は鬼ばかりだゾっ♡という非情な現実を若いうちから学ばせてやるのです。


いやあ、素晴らしい英才教育だなぁー。


傍から見ると、買ったばかりの慣れない車体をまだ扱いこなせず、ふと油断した瞬間に盛大にコケてしまい、新車の綺麗なボディに無様な傷が入ってしまって涙目になっているだけのようにみえるかもしれません。

しかしながら、その真意は上述したように高尚で崇高で神聖で荘厳なセレモニーなのです。

己が愛車を大切に想うからこそ、必要な愛のムチなのです。



昨日、納車から1ヵ月も経っていない新型カタナで立ちゴケをやらかしました。

駐輪場にて、サイドスタンドを出したと勘違いしたままバイクを降りたところ、実際にはスタンドは出ておらず、想定外の事態に対応が間に合う訳もなく、そのまま車体は吸い込まれるように左側に倒れていきました。


それは12月の深夜、凍てつくような寒さのなかでの出来事でした。

ツヤ消し加工が施された高級感あふれる紺色のカウルの塗装が剥げ、白い中身(伝われ…)が出てきました。

ワイルドな漆黒のエンジンカバーにも痛々しい傷がつきました。

ついでに左手の中指が下敷きになり血が出ました。

私の心もズタボロです…。


が、これは必要な「外装慣らし」なので痛くもかゆくもございません。

だから悔しくなんてないのです。

悔しくない悔しくない悔しくない悔しくない悔しくない悔しくな



チクショーが!!


※説明には独自解釈が大いに異物混入していますが、「外装慣らし」自体はバイク乗りの界隈で実際に使われている由緒正しい言葉です( ;∀;)



2024年12月5日木曜日

海の見える裁判所

 みなさん、お元気ですか


先日ですが、とある事件の期日があり、朝イチで横浜地方裁判所まで出向いてきました。

そういえば横浜地裁は行ったことなかったなあ…などと感慨(?)に耽りながら、とりあえず横浜駅までの所要時間を検索したりしていたのですが、どうやら最寄りは横浜駅ではなく関内駅だという絶妙なトラップが仕掛けられており、天下の裁判所様は常に都市機能の中心地におわすに違いないという思い込みの怖さを実感しました。


ただ、駅の規模でいうと横浜駅と関内駅とではエルメスとザクくらい比べ物になりませんが、市街地としてどちらが栄えているかと考えると諸説あるかもしれません。

みなとみらいに隣接しているという点では都市としての発展具合では横浜駅方面に軍配が上がるのでしょうが、関内駅方面にはハマスタ、山下公園、横浜中華街というThe 横浜を織りなす三大名所が集結しており、休日の人口密度では間違いなく横浜駅周辺(駅ナカは除く。)に勝っていると思われます。


こう考えると、観光&レジャーの中心は関内駅方面だといえそうです。

休日は中華街でランチをして、山下公園では海に癒されたあとに、地裁では見応えのありそうな刑事事件を傍聴し、ハマスタでは白熱のナイターゲームを観戦してから撤収というだけでも余裕で一日が潰せますね。日帰りデートや家族サービスのプランにはうってつけではないでしょうか。

休日にナイターってあんまりやってないし、土日は裁判所はお休みなことに目をつむればですが。まあ、有給うまいこと使ってください。


興味のある方はGoogleマップか何かで見てもらえれば一目瞭然なんですけど、横浜地裁はハマスタよりもさらに海側に位置しており、庁舎の高層階からであればきっと東京湾が一望できると思います(自分は確認する機会がありませんでしたが)。

泥沼離婚、骨肉の遺産争い、刑事事件…日々、何かと鬱屈する事件を処理しなければならない裁判所において、何気ない瞬間にふと窓の外を眺めればいつだって眼前には雄大な海が広がっている、というだけでも気分はまったく違うでしょう。知らんけど。


そんな素敵な横浜地裁。

某ジブリ映画の劇中挿入曲風にいえば、「海の見える裁判所」といったところでしょうか。

同じ大都市の裁判所でありながら、東京地裁にはない風情があり羨ましい限りです。


それではみなさん、お元気で

行列のできる鯖飯屋