みなさま、お疲れ様です。
季節の移ろいとは早いもので、もう9月になりました。
先週末くらいから涼しい日が続いており、例年よりも過ごしやすい晩夏ですね。
キッズたちは今日から学校でしょうかね。
自分が小学生だった頃を思い出すと、私はまあまあ自由研究に凝るタイプだったので、二学期の初日はクラスメイトたちに自分の力作を見せびらかしたいという感情が昂って、案外ワクワクしながら登校していたような記憶があります。
皆さんは美しいひと夏の想い出を残せたでしょうか。
私は相変わらずバイクばかりの夏だったのですが、先週の日曜、夏の終わりに滑り込みで新たな冷やし中華を開拓してきたので、さっそく読者の皆様にも布教していこうと思います。
今回私が訪れたのは中野区は野方にある中華料理店「十八番」。
環七沿いに店を構えるかなり年季の入った外観の町中華で、関東バスのバス停「八幡前駅」が店の目の前にあるという地味ながら恵まれた立地となっています。
創業は1963年で、今の店主のお父さんがお店を始めたそうです。
その翌年に開催された東京オリンピックに向けて環七通りを工事していた作業員の方々にとっての貴重な食事処にもなっていたらしく、日本初の五輪開催を食の方面で支えた偉大なお店でした。
北区在住の私にとって環七はライフラインというべき道路のひとつではあるものの、中野区より西側には滅多に用事がないのであまり馴染みのないエリアです。
過去に下北沢にそれこそ冷やし中華を開拓しに行った際には環七から向かったので、その時に「十八番」の前も通過はしているはずですが、店構えが完全に風景に溶け込んでおり、恥ずかしながらお店の存在を全く認識できていませんでした。
そんな盲点であったお店を今回チョイスしたきっかけは、食べログで「日本一の冷やし中華」と評するレビューを偶然目にしたことでした。
フードレビュー系のブログでも何でもないにもかかわらず昨夏は3件もの冷やし中華記事を書き上げた生粋の冷やし中華マニアである私にとって、「日本一の冷やし中華」という称号は永遠に追い求めるべきテーマであり、人生の終着点でもあります。
まさか中野区に、それも自宅から30分ちょっとの場所にそのような「日本一」が鎮座しているなどとは俄かに信じ難く、真相究明のために我々はアマゾンの奥地へとさっそく「十八番」を目指したというわけです。
いい具合にハラが空いてくる日曜のお昼どきの訪店となりましたが、幸いにも並びは無し。
店内は狭めながらカウンター席とテーブル席に分かれており、おそらく合計で18席ほどだったと思います。
ただ、カウンターが満席であったためテーブル席に案内され、4人掛けの卓を独占することに。
座席の背後には厨房とは別の調理台があり――調理の片手間に仕込みをおこなっているのでしょう――大きなまな板のうえには無数の生餃子が並べられていました。
町中華ならではのいい意味で磊落な雑駁さを感じさせる店内に、期待が高まります。
お品書きに目を通してみると、季節限定メニューの欄に冷やし中華と五目冷やし中華の文字がありました。
冷やし中華は1200円という一般的な価格設定であるのに対して、五目冷やし中華は1800円となっています。
さて、きわめて悩ましい問題に直面しました。
こう見えて都内10店舗を超える冷やし中華を食べ歩いてきたこの私の経験をもってしても、一杯の冷やし中華に1400円以上を費やした例はありません。
中華料理屋で1800円を出費すること自体は何ら珍しくはありませんが、うまい棒が30円になったら誰も買いたがらない(いや知らんけど)のと一緒で、何物にも相場があります。
とはいえ、今回私が追い求めてきたのは並大抵の有象無象ではなく「日本一の冷やし中華」です。
「日本一」がそんじょそこらの価格で味わえるという方がおかしな話でしょう。
ここで妥協してしまうと、そもそも何のために「十八番」に足を運んだのか。
そして何より、私には「日本一の冷やし中華マニア(自称)」としての矜持がありました。
難しい決断を迫られはしたものの、今夜はお茶漬けだと覚悟を決し、高級メニューの五目冷やし中華をオーダーします。
お冷で口を潤しながら待つこと10分ほど…いよいよ目の前に「日本一の冷やし中華」がその姿を現しました。

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